手力整体塾ホーム>整体師への道>第10話お客様か患者さんか
整体師への道
第10話 お客様か患者さんか
出張のスタイルで開業したいというこだわりがあったので、出張施術専門の会社で修行を始めた。
期間は12ヶ月。
手技と自信を身に付ける為の修行も12ヶ月だったが、この12ヶ月という数字には私なりに訳がある。
これは、私が趣味にしている釣りに端を発している。
同じフィールドに1年間通い続けると、季節的な魚の移動に気付く。
早い遅いの差こそあれ翌年も翌々年もこの移動は変わらない。
魚の季節的な移動を知っていると、フィールドが変わっても似たような場所を探すなど多少のアジャストで釣れるようになる。
釣りを上手くなりたいなら、まずは1年間しっかりと同じフィールドに通って動きを覚え、あとは色々な所へ行ってアジャストの仕方を覚えるのが1番早い。
これと同じで、春夏秋冬12ヶ月を真剣に過ごせば大切な事は吸収出来るものだと思うわけだ。
この会社では、本当に手技以外の多くを学んだ。
暇な時は社員がチラシをポスティングする。
大きな集合住宅に行っても半日で2000枚のチラシを撒くのはかなり大変だった。
マーケティングの基本をしっかり抑えたフルカラーのチラシでもレスポンスは0.1%ほどだった。
(私がいた頃は、なぜかHPは無かった)
そのほかここで学んだ事は
- 玄関で靴下を履きかえる
- お客さんの見ているところで手の消毒をする
- 時間を延ばさない
- お客さんの声を集める事
- 感動させる事
- コミュニティーを作る事
などなど。
しかし、整体院を目指す私には少し違和感もあった。
この会社は『気持ち良い!』をモットーにしていた。
そしてサービスに徹するあまり主導権はお客様にあった。
『尻尾を振りながら近づく犬を足蹴に出来る人はいない』
というのが社長の持論だった。
違和感を得ながらも日々仕事をこなすうち、この精神は私にも根付いてしまった。
これは後に再度開業した時、私をとても悩ませる事になるのだ。
|