整体師になる為の学び方に決まりはありません
民間療法に当たる整体の学び方に決まりはありません。ここでは知識と技術の様々な学び方を紹介します。
- 大手整体学校で3ヶ月~2年ほど。随時入学、フレックス制。
- 師匠に弟子入り。期間未定。無給。
- 整体院直営の少人数制スクール。院長自ら教壇に立つ。人対人の関係。3ヶ月~1年ほど。
- サロン・整体院で数時間の研修を受け即デビュー。
- 通信教育・独学。
順に説明します。
整体学びのスタイルと費用
大手整体学校(費用30万~200万円)
校舎(教室)が複数あるようなところを指します。多くのメニューの中から好きなものを選び、好きな時、好きな教室で授業を受けることが出来きます。
卒業後は、学校が経営するサロンや治療院への就職が可能な場合が多い(相場は時給900~1000円ほど)。
整体・リラクゼーション業界は、介護業界と並んで万年人不足状態。事実上直営店スタッフを養成する為の学校が多数見受けられます。
『教える代わりに2年間は働く』携帯電話のような契約を交わす、サロン直営スクールもあるようです。
師匠に弟子入り(費用0円)
実際に施術を受けた整体院の先生の手技に感動し、弟子入りを志願。無給で雑用をこなしながら時間の合間を縫って教えを乞う。療法は元々そんな師弟制度で受け継がれてきたものだと思いますが、残念ながら現在はあまり見られません。
整体院直営の少人数制スクール(費用10万~50万円ほど)
現役で臨床を取っている先生が教えてくれるという点では弟子入りと同じ。しかも料金が発生しているのでしっかり教えてもらえる。
院長が講師なので、慕っていた講師がいつの間にか学校から居なくなるという事が無い。
修了後もサポートしてくれるなら、現代版師弟制度と呼べるかもしれません。
数時間から数日研修~即デビュー
フランチャイズ展開をしているような大型サロンに多い。
資格の項でも解説しているように、『整体』という公な資格は存在しないので即デビューも不可能ではありません。データを取り解析しなながら臨床を重ね、器用に勉強できる人にはお勧め。度胸と根性は1番必要。整体で就職を考えているなら、この学び方が1番正解に近いです。
通信教育・独学
ペーパーテストだけで取得できる資格ならともかく、身体に触らずに施術が出来るようになるはずがありません。テキストとDVD、数回の添削やスクーリングで終わる通信講座は、【テキスト代】という割りきりが必要です。
通信教育でも良いものはあると思いますが、こと整体に関してはまったくお勧めできません。
情報の整理・選択は必要ですけれど、知識だけなら独学でも十分身に付けられます。当サイトも大盤振る舞いしていますので、知識をつけるだけなら下手な通信講座より勉強になると思います。
が、手技そのものは通信でも独学でもまず無理です。
(ヨガやピラティスの講師など手技を行なわないけれど整体の知恵が欲しい方、既に自分の手技があるけれど考え方が欲しい方へ、機能解剖と物理のオンライン講座やってます。)
ここでひとつ例え話
あなたは飲食店を開こうとしています。そうですね・・・カレー専門の飲食店にしましょう。開業に向けて、カレー作りの勉強をしようと考えています。
パターン1
大手整体学校はファミリーレストランをフランチャイズ展開している会社に例えられます。カレーの種類も様々なら、その他の料理も沢山教えてくれることでしょう。
しかし、専門店を開くのに中途半端な技のオンパレードでは上手くありませんし、あなたにファミリーレストランを開くほどの資金はきっとありません。チェーン店の店長にはなれるかもしれませんけれど。
パターン2
カレー専門店を食べ歩き、『これだ!』と思える物に辿り着いたあなたは、何度も通って頭を下げ弟子入り。1年間雑用をこなしてようやく仕込みを見させてもらえた。しかし、『これはなんですか?』聞いても教えてもらえない。見て勝手に盗めと言う事か。
パターン4
繁盛しているカレー専門店がカレー作り専門の直営スクールを始めた。
講師はもちろんオーナーシェフ。紆余曲折あって手に入れた秘伝のレシピを親切丁寧に教えてくれる。しかも、最低限の資金でカレー専門店を開業したオーナーの教えで、あなたの独立開業の夢は一気に加速する。
パターン5
専門店へアルバイトとして潜入。レシピも仕込みの手順も覚えたが基本が無いので“なぜ”そうしているのかわからない。まったく同じものを作れたとしてもアレンジがきかない。
パターン6
レシピを買った。ただそれだけ。
おすすめはやっぱり直営少人数スクール
大変手前味噌で恐縮ですが、大手整体スクールでの講師も経験したパンチ伊藤の手力整体塾。受講生・卒業生の半数近くは、大手スクールやサロン研修~即デビュー、通信教育の経験者・卒業生です。
整体をはじめとする民間療法は資格では食えませんので、資格ははあくまでも過程。100人100様の身体を教材に一生続く“勉強の仕方”を、きちんと習得できるスタイルを選んで欲しいと思います。