何もしてなくても重力の影響を受ける身体
「何もしていないのに何故毎日肩や腰が痛くなるのか」
整体を生業にしていればとても良く問われます。
この質問に対して明確に答えられないようでは整体師としてやっていけない・・・ってわけでもないけれど、やっぱり気持ちよくスパッと答えてあげたほうが安心してもらえると思います。
敵は目に見えない重力
痛みは感覚です。視覚・聴覚・嗅覚・味覚など、他の感覚がそうであるように、痛みという感覚も体の外からの入力に対して発動する場合が大半です。
(体の内側から生じる痛みは、新生物・リウマチ・感染症・骨折・痛風・結石・潰瘍くらい。画像診断は本来これらの可能性を探るものです)
筋骨格系における痛みという感覚には必ず外力がつきまとう。
打たれた、切られたなど目に見えるものは誰でもわかりますが、目には見えない外力である重力とそこから生じるモーメントがとても大きな問題なのです。
目に見えないから皆さんとても苦手で、卒業間際でも理解に苦しんでいる塾生数知れず。
これはもう頭で考えるのではなく、絵に書いたり模型を動かしたりとにかく素直に見たままで判断できるように、沢山数をこなすしかないと思います。
ということで練習問題作ってみたのでトライしてみてください。
想像はしない。見た範囲で確実にわかることだけ書き出すのがコツです。
【問題1】
股関節にかかるモーメントを読み、股関節まわりで収縮している筋を書き出す。(静止)
【問題2】
股関節周りで収縮している筋を書き出す。(静止)
【問題3】
股関節周りで収縮している筋を書き出す。(上る途中)
【問題4】
肩周りに生じているモーメントを読み、収縮している肩関節の筋を書き出す。(静止)
【問題5】
肩周りで収縮している筋を書き出す。(静止)
【問題6】
全身にかかるモーメントを読み、収縮している筋を書き出す(静止)
【問題7】
全身にかかるモーメントを読み、収縮している筋を書き出す(静止)
それぞれ、モーメントをできるだけ小さくするにはどうしたら良いか、逆にどうするとモーメントが大きくなるかなども、合わせて考察しておくとより良いでしょう。